副鼻腔炎の疑いがあり、耳鼻咽喉科を受診しようと決めたら、診察をよりスムーズで有益なものにするために、いくつか事前に準備しておくと良いことがあります。限られた診察時間の中で、医師に自分の状態を正確に伝え、的確な診断と治療につなげるためのポイントです。まず、最も重要なのが「症状の経過をメモしておく」ことです。医師は、診断のために詳しい情報を必要とします。いつから症状が始まったのか、最初はどんな症状だったか、どのように変化してきたのかを時系列で整理しておきましょう。例えば、「10日前に発熱と喉の痛みで始まった」「5日前から黄色い鼻水に変わり、頬の痛みが始まった」「昨日からにおいが分かりにくくなった」など、具体的であればあるほど診断の助けになります。また、鼻水の色や粘り気、鼻づまりの程度、痛みの場所や強さ、他の症状(咳、痰、頭痛など)についても詳しくメモしておくと、伝え忘れを防ぐことができます。次に、これまでの「治療歴や持病、アレルギーの情報」をまとめておきましょう。今回の症状で、すでに他の病院(内科など)を受診している場合は、いつ、どのような薬を処方されたかを伝えることが重要です。お薬手帳があれば必ず持参してください。また、アレルギー性鼻炎や気管支喘息といった持病があるかどうかも、治療方針を決める上で大切な情報となります。さらに、「医師に質問したいことをリストアップしておく」のもお勧めです。診察室では緊張してしまい、聞きたかったことを忘れてしまうことがよくあります。「この病気は人にうつりますか?」「仕事は休んだ方がいいですか?」「治療にはどのくらいの期間がかかりますか?」など、疑問や不安に思うことをあらかじめ書き出しておけば、安心して質問することができます。これらの準備をしておくことで、あなた自身も落ち着いて診察に臨むことができ、医師とのコミュニケーションが円滑になり、より納得のいく医療を受けることにつながるはずです。