小児科の診察室は、限られた時間の中で的確な診断を下すための情報交換の場です。子供の体調不良、特に発熱や発疹といった目に見える症状がある場合、保護者からの正確な情報提供が、診断の精度を大きく左右します。しかし、いざ医師を前にすると、緊張や焦りから伝えたいことを順序立てて話すのは意外と難しいものです。そこでおすすめしたいのが、受診前に「発疹メモ」を作成しておくことです。これは、医師が知りたい情報を簡潔にまとめた、いわば診察のためのカンニングペーパーです。まず、一番重要な「いつから、どんな症状が始まったか」を時系列で書き出します。「〇月〇日の夜から39度の熱が出た。解熱剤を一度使用。〇月〇日の朝、熱が37度まで下がったが、同時にお腹に赤い発疹を発見した」というように、日付や時間、具体的な体温を入れると非常に分かりやすくなります。次に、発疹そのものの特徴を詳しく記述します。「発疹はかゆみがなく、本人は気にしていない様子」「細かい赤い点で、少し盛り上がっている」「お腹と背中が中心で、手足にはない」など、見たままの情報を客観的に記録しましょう。スマートフォンのカメラで発疹の状態を撮影し、診察時に見せるのも極めて有効な方法です。さらに、発疹以外の全身状態についても忘れずにメモします。食事や水分の摂取量は普段と比べてどうか、おしっこやうんちの回数や状態はいつも通りか、機嫌は良いか悪いか、睡眠はとれているか、といった普段の生活との比較が重要です。また、周囲での感染症の流行状況(保育園で〇〇が流行っているなど)や、予防接種の履歴、アレルギーの有無なども大切な情報です。このメモがあれば、医師からの質問にもスムーズに答えられ、診察が円滑に進みます。何より、メモを作成する過程で子供の状態を冷静に整理でき、親自身の心の安定にもつながるという大きなメリットがあるのです。
お医者さんへ上手に伝える子供の発疹メモ