病院での専門的な治療を考える前にまずは自分でできる対策として、市販の「制汗剤・デオドラント剤」を上手に活用したいと考える人も多いでしょう。ドラッグストアには多種多様な製品が並んでいますが、その効果を最大限に引き出すためには自分の汗のレベルや悩みに合った製品を正しく選びそして正しく使うことが非常に重要です。まず「選び方」のポイントはその製品の「有効成分」に注目することです。脇汗を根本的に「抑えたい」のであれば「制汗成分」が含まれている製品を選ぶ必要があります。代表的な制汗成分が「クロルヒドロキシアルミニウム」や「焼ミョウバン」です。これらの成分は汗腺の出口にフタのようなものを作って汗そのものが出てくるのを物理的にブロックする働きがあります。一方汗の量はそれほどでもないけれど「ニオイ」が気になるという場合は「殺菌成分」や「消臭成分」が配合された製品が適しています。殺菌成分(イソプロピルメチルフェノールなど)はニオイの原因となる皮膚の常在菌の増殖を抑え、消臭成分(緑茶エキスなど)は発生してしまったニオイを中和する働きがあります。次に最も重要なのが「使い方」です。制汗剤の効果を最大限に引き出すための最大のコツは「汗をかく前に清潔で乾いた肌に塗る」ことです。多くの人が汗をかいた後慌てて日中にスプレーなどをしていますがこれではあまり効果は期待できません。汗や皮脂で有効成分が流されてしまい肌にしっかりと密着しないからです。最も効果的なタイミングは「夜お風呂上がりの清潔でよく乾いた脇に塗る」ことです。睡眠中は汗腺の活動が比較的穏やかであるため有効成分が汗腺の出口にしっかりと浸透しフタを形成することができます。そして翌朝もう一度軽く塗り直すと日中の活動時間中高い制汗効果が持続します。製品のタイプ(ロールオン、スティック、クリームなど)は自分の肌質や使いやすさで選ぶと良いでしょう。
市販の制汗剤、効果的な選び方と使い方